仮定1:宇宙空間は光速度で広がり続けている
重力は距離の2乗で作用する(ニュートンの万有引力の法則)。そして重力は時間を遅らせる。重力が時間を遅らせる本質は、相対論が正しければ時空間を歪ませるためである。ということはつまり重力は加速度膨張している空間の膨張速度にも影響を与えているということになる。ブラックホールの作り出す事象の地平では、外の観測者から見ると時間は停止し空間は潰れている。だから事象の地平にいるものは膨張宇宙の中においても静止していることになる。このことから逆に、宇宙空間は距離の2乗の速度で加速度膨張していることが予想される。これが斥力を発生させているダークエネルギーによるものなのかどうかは分からない。(私自身はダークエネルギーは幻と思っている。)時空間自身の本質として、更に踏み込んで考察すれば時間と空間の関係性の本質として加速度膨張が起こっているのかも知れない。そして重力場による歪みが無い空間の膨張が距離の2乗であるということから、空間は時間の向きに従って二次元的に広がっていることが考えられる。一次元的な広がりであれば等速度膨張になるはずだし、立体的(つまり三次元的)に広がっているのであれば距離の3乗で膨張しているはずだ。空間軸は時間軸に対して直交している。宇宙空間は少なくとも三次元であるが、一定速度の時間軸に対して距離の2乗で膨張しているということは、3次元にみえる空間は、二次元空間から生み出されたものであるというホログラフィック理論の正当性を支持するモノであると言える。
光子など質量がないものは光速で移動し続けるが、これは空間自体が光速度で広がっていることを意味する。つまりこの宇宙は時間軸に沿って光速度で膨張し、空間はそれに従い二次元的、つまり距離の2乗で加速度膨張している。質量のあるものはこの宇宙空間拡張に引っ張られて移動しているが、質量のせいで減速されている。
仮説1:仮定1(宇宙空間は光速度で広がり続けている)が正しければ、宇宙膨張は少なくとも時空間構造の視点からは、宇宙の始まりからずっと光速度で膨張し続けており、その速度が変化することはない。否、変化しているかも知れないが、その時空間世界に存在するものにとっては永遠に光速度膨張している。もし時空世界から離れたところにいる観測者からみて、宇宙の膨張速度が遅くなったとしても、その宇宙の中にいるものの時間も遅くなるので、中のものは膨張速度が遅くなったと分からない。つまり宇宙の膨張と時間の流れる速度は完全にリンクしているのだ。そしてその宇宙の膨張速度は、その中にいるものから見れば常に、永遠に光速度であり、その中において、より離れているものほど重力場による影響が小さいために、より速く離れていくように見える。これが加速度膨張として観測されている理由だ。
空間が光速度で拡張しているのだから、それよりも速く動くことは不可能。質量がある限り、光速に達することは不可能。